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映画そもそも日記

映画のそもそも〜ってなんだろう?をベースにした日記

アントマン

作品評

あまり「ニヤリ!」がないスーパーヒーローコメディ 

 笑えるヒーロー物という新しい形の作品だけど、実はそんなに笑えない。笑えないようなシリアスな場面が出てくるというのではなく、そんなに面白い場面がないのだ。つまりちょっと中途半端なのだと感じた。もともと特撮モノは映画の得意分野の一つであるはずだ。現実ではありえないモノやコトを現実のように見せてくれるのは今のところ映像表現の独壇場だ。ならば、その特徴を最大限生かして欲しいのだが、この作品で新しく面白い見せ方といえば、小さくなったり、元に戻ったりしながらのアクションだけ。これはこれで「なるほど!」と思うのだけれど、それだけなのだ。 

 

新しさにも欠ける 

 前半で小さくなる仕組みが原子間の密度を小さくすると言っておきながら、クライマックスでのそのレベルでの空間の描き方はどうなんだろう。従来、SFではミクロの世界には実はマクロの世界と同様の景色が広がっているというのが常套手段だった。前半の説明もその理屈に習ったものだろう。だから、そこの見せ方に期待をしたんだけれど、理屈通りでもなく、新しい世界の提示でもなく、単なるなんだかわからないイメージレベルでしかないように思う。日本ではちょっと気の利いた中、高校生なら同様に「?」と思うだろう。また、この設定の面白さを使っての笑いを工夫しても良かったのではないかと思う。ラストでの巨大蟻やおもちゃの機関車は少しニヤリと出来たけど、でも、せっかくのおもしろ設定なのにこれだけではつまらない。画面もなんだか暗い。もうちょっと弾けても良いのではないかとも思う。製作者の頭のなかには、ディズニーとの違いやMARVELのカラーを出すことがあるのかもしれない。やっぱり、この分野は日本に期待したほうが良いのかな。日本もまだまだなんだけど、とにかく鍛えられた鑑賞者には恵まれているのだから。